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東府中から、0.9kmの長さを走る競馬場線。平日は7000系の2両編成が往復するだけの閑散とした路線です。同じく7000系が往復する動物園線では、利用者の増加に伴い土休日に増発や、多客時には10両編成での代走も行われていますが、競馬場線ではなぜ行われないのでしょうか。

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競馬場線は東京競馬場への輸送に特化しているのが特徴で、反対に言えば、それ以外に大きな需要が見込めないのです。住宅地の中を走っており、府中競馬正門前も住宅街にありますが、徒歩圏内に京王線の府中や東府中、南武線と武蔵野線の府中本町があり、たった1駅だけの競馬場線に乗る必要はほとんど無いのです。動物園線では多摩動物公園への輸送の他、京王れーるランドや近隣の大学への輸送があるため増発が行われましたが、競馬場線ではそのような施設も無いため、利用者が少ない状況です。

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競馬場線の運行体系はやはり東京競馬場への輸送に特化しており、競馬非開催日は20分間隔で往復するだけとなっています。しかし競馬開催日となれば10分間隔となり、夕方には新宿行の特急も運行されます。爆発的な需要が一時的に生まれるため、それに合わせて列車を増発することで、混雑にも対応できています。

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近年は需要に合わせた運行体系に変更されている動物園線に対し、放置されているようにも感じられる競馬場線。しかし長いこと大きな変化が無いということはその状態がベストであると証明されているためなのかもしれません。今後大きな変化は起こるのでしょうか。